ゴルフコースの風対策
ゴルフは自然の中で行われますので、風や雨が当然のつきものです。まず、ゴルフをプレーする日が決まったら、その日の天候を数日前から確認しましょう。
どんな天候であろうとも、最善のスコアを出すためのポイントは準備と対応能力に尽きます。
風の対処法がわからないとスコアも風まかせになり大叩きにもなりかねません。「風の日の上手な打ち方」を知っている人と、知らない人ではハーフで5打~6打はすぐに違ってきます。
目次
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風を読む、確認方法
一般的に、風は見えませんがヒントになることは、たくさんあります。初心者のうちはそのような余裕がないので夢中でボールを打ってしまった後で後悔します。
そんな単純なミスを少なくするために幾つかある、風からのメッセージを知識として持つことが大事です。
風の強さ
東京の年間、平均風速は 約 3m/s(弱風)だそうです。
ですから 普通の日でも 5m/s 位の風が吹くことは 当たり前で10m/s の湖面に 中波が立つ位の風が吹くことも 東京や大阪では年に 30日程度あるそうです。
ゴルフコースでは微風の日も、 強風の日も 林をの間を抜けたり風の状態は かなり変化します。ショット毎に 注意深く観察し その時の風に対して どのような調整をするのか判断をする必要があります。
風の向きは 基本的に 「向かい風、追い風、横風」になりますがゴルフ用語では 向かい風のことを アゲインストとよび・・・
追い風のことを・・・ フォローと一般的には呼びます。この呼び方は、和製英語で、海外では通用しません。
英語で 正しくは 、「headwind、downwind、crosswind sidewind 」と呼びます。
風の強さを周囲の木々の様子で観察する
ティーグラウンドの周囲が木に囲まれていると、風を体で感じません、だからといって油断、してはいけません。林間コースの林を越えた上空では、かなり強く吹いていることが当たり前のごとくあります。
木の梢が左右に、1m近く揺れているときは風速が5m/s以上と考えられます。
またティーグラウンド周りの木の葉裏が風でめくれている、ような強さですと上空では7~10m/sは間違いなく吹き抜けています。
ピンフラッグをよく観察する
フラッグの動きが微風なら、方向だけ注意すれば大丈夫です。
ただし、ティーグラウンドで感じる方向と異なるときは風が巻いている証拠です。グリーン周りが林などで覆われていないか、又ティーグランドが林に囲まれているからなのか、よく風を観察することです。
「このホールは、いつもアゲンストなの?」とかキャディーに聞くのも良いでしょう。
風を読むときはホール全体の高低差と自分の周囲よりグリーンに近い場所を主体に見ます。
なぜなら、ボールの初速が早い内は影響されづらく、落ち際の勢いが、なくなってきてからのほうがはるかに影響を受けやすいからです。
風に対してのクラブ対応
ドライバーショットのときは・・・?
- 風を利用するのか?
- 喧嘩させるのか?
持ち球がフェード系、あるいはドロー系という球筋などによって風速の度合いと、風向きによって利用するのか? または喧嘩させるのか?を選択します。
ドライバーショットでの風の影響力
一概には 言えませんが・・・仮に 250ヤードのドライバー ショットは 「10 mph (4.5 m/s) の追い風 」の場合は「+9ヤード」と言われています。
向かい風 (アゲンスト)で 「-13ヤード」の影響を受けるというデータがあります。
つまり、向かい風の方が 、追い風よりも その飛距離への影響は大きくなると言うことです。
もちろん、ショットによって異なリますが・・・10 ヤードの影響を受ける向かい風が、追い風になると、その影響は 7ヤード位になるといったイメージで計算すれば 良いということになります。
この数値は、ドライバーのスペックやボールの打ち出し角やスピン量で大きく変化します。
アマチュア ゴルファーにとって 特に難しいのは向かい風のショットです。
風に対しては 低い弾道の ドロー系のボールが有効になります。逆に、ショットが スライスしてしまう人は 、もろに 風の影響を受けて 距離が大幅に落ちてしまいますので 難易度が倍増します。
グリーンを狙うショットとクラブ選び
グリーンまでの距離150ヤード以内のクラブ選択で注意が必要なのが縦の距離間です。なぜならアゲンストの風は距離間を、もろに受けるからです。
もちろん低い弾道のショット、パンチ ショットとかノックダウン ショット(knockdown shot)となど日頃から練習している上級者はクラブ選びだけで良いのですが・・・
向かい風に有効なノックダウン ショットは 低い弾道ということだけでなくボールが吹き上がらないように バックスピン量の少ないショットを打つのは練習が必要で難しいです。
向かい風に対して 力んで打つと バックスピン量が多くなり飛距離をロスします。
やはり僕が試した中で1番確実なのがボールを低く打つという事です。「低く打つ技術だって難しい!」と言われそうですがそうでもありません。
低く打つ上で気をつけているのはフォローの取り方です。いつもなら打った後、頭の上まで上げているフォローを胸の位置までで抑えることです。
どのようなショットで 何処を狙って打つかを決めるには風の影響でボールの軌道や飛距離がどう影響されるかを良く理解しておきます。
一般的に 飛距離への影響は・・・ 向かい風や追い風では?
ハーフクラブ (5ヤード)、ワンクラブ (10ヤード) ツークラブ (20ヤード) といった レベルで予測しますがそうした予測と計算が上手く出来るようになるためには、普段から風の影響がどうなるのかを自分のスウィングと影響を良く観察して そうした(計算上の)感覚を養うことです。
グリーンを狙う150ヤード以内のクラブ選択
ショートコースやグリーンを狙える位置に来た場合ピン周りの風をよく観察します。
特にアゲンストの時のクラブ選択は大切です。
僕は経験上・・・ピンフラッグがパタパタと揺れるアゲンストの風は、ワンクラブ上げます。
又、ピンフラッグの棒が揺れ曲がっているようでしたら、2~3クラブ上げます。特にアゲンストの風は、前後の距離間を大きめに見てクラブを選びます。グリーン周りは、バンカーに囲まれているケースが多くアゲインストのときにバンカーに打ち込んでしまうと目玉になりやすいからです。
アゲインストだとボールが地面に落下するときは直角に近い角度で落ちますので、目玉になりやすくなります。ですので大きめのクラブで狙います。
また逆にグリーンで止まりやすいと言えます。少し余裕をもって大きめに打っていき、絶対にバンカーに入れないように攻めるのが得策でしょう。
難しいのはフォローの風
グリーンを狙える距離からのクラブ選択で難しいのはフォローでのクラブ選びです。
グリーンに乗せる事より、手前で落ちた場合に安全な場所を選びます。また、グリーン奥にオーバーした場合はどうか?をよく観察し、クラブ選択することにしています。
やはり左右のブレよりも、前後の距離間のジャッジが決め手になります。
いずれにしてもアゲンストは「大きめなクラブ選択で」クラブを短く持ってクラブの芯で捉えることと、低い弾道、低いホロー胸ぐらいに収めることに集中します。
芯で捉えることで風に強いボールを打つことが出来ます。また、背中からの風は特に、スタンス広めで踏ん張り、クラブを短めに持ち、コンパクトにスウィングします。
ジャック・ニクラウスが言っている言葉の中に背中に強い風が吹いているときは、練習しないとのことです。特に難しいということでしょう。
風の読み方まとめ
風の強い日は特に慎重にコースマネジメントを考えることです。どのようにプレーしていくかの方針を考えます。
ゴルフ場で風は、常に変化するため完璧に予測するのは不可能です。そのため風の影響を強く受けた場合とそうでない場合の両方を想定しターゲット前後左右の安全なサイドと危険なサイドをよく確認してから打つ方向を決めていく事が重要です。
風向きの読み方を知る方法として・・・
- 芝生や芝かすなどを落として風の方向を知ること
枯れ草や、芝をちぎって空中に散らす方法がありますが、これも一つの方法です。目で確認ができますし、芝の散らばり方で強さも分かります。または空の雲の流れ、周りの木々の揺れ具合などよく突然タバコを吸い出す人をよく見かけました。タバコの煙は目で見えますし、かなり上空まで確認する事ができます。
- ピンフラッグの方向をみる
旗の方向によってどちらに吹いているかがわかります。特に横風はよくわかります。
- 池の水面の方向で知る
池の波によって流れている方向や風向きがわかることが多々あります
- コースガイドなどの全体図で風向きを知る
最近は天気予報サイトを見ると、非常にピンポイントな予報をしています。
しかも風も確認できますので、ぜひコースの風を調べてください。
時間によっても変化すると思いますが、大体でいいです。
当日、東南の風が吹く予報だったらコース全体図に大きくマジック等で東南の風を矢印→で書き込んでしまうのです。
もちろん、体感で感じる・・・
なんとなく、顔に風があたるのを感じたり後ろから風が吹いているなどが理解できればその強さで判断することもできます。
そして、これはフォローやアゲンストだと自分で決断できれば、OKです。風の強い日は冷静になり、風を楽しむようにするとプレーも楽しいでしょう。
スコットランドのリンクスコースの風の中でのプレーは、耳で感じる風の音や、ズボンが揺れる音、パターの時の背中を押されて定まらないところでのストロークなどを考えると日本でのコースの風などは、強い日でも、緩やかに感じるほどです。
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